自分で考えて、自分で動く

幼児期に大切なEQ、非認知能力

皆さんはEQ非認知能力というものをご存知ですか?
一般に馴染みがあるのはIQ、いわゆる知能指数のほうですね。IQとは知能の高さを計るもので、目に見え、数値で決められる知能です。小学校からの教育は主にIQを高めるために行われます。
EQは、正式名称をEmotional Intelligence Quotientといい、心の知能指数とも呼ばれています。
EQ教育で求められるのは、次のようなチカラです。

  • 自分で決めたことをやり通す力
  • 衝動に流されない忍耐力自制心
  • 周囲と協力できる協調性共感力
  • 自分の存在意義を認められる自己肯定感

EQ教育では、心や気持ちの強さが重要になります。

工作をする園児と先生

EQは生きる力

なぜEQが大切なのか。それはEQが生きる力に直結するからです。
EQの高い人は、自分の興味のあるものを見つけ、自ら進んで学ぶことができます。
自分の進むべき道を自分で考え、それに向かって努力する。
EQはいわば、すべての基礎となる人間力そのものなのです。
そして、このEQ教育を行う最適な時期が、IQ教育が始まる前の幼児期と言われています。
文科省では、幼児教育や保育の指針として、幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」を提唱しています。

文科省提唱 育ってほしい10の姿
  • 健康な心と体
  • 自立心
  • 協同性
  • 道徳性・規範意識の芽生え
  • 社会生活との関わり
  • 思考力の芽生え
  • 自然とのかかわり・生命尊重
  • 量・図形、文字などへの関心・感覚
  • 言葉による伝え合い
  • 豊かな感性と表現
雑巾をしぼる園児
  • 砂場で遊ぶ園児
  • 給食を食べる園児

志免さくらこども園とEQ教育

私たち「志免さくらこども園」でも、このEQ教育を積極的に取り入れています。
もともと私たちの理念は、「自分の人生を自分で決められる子どもたち」。
EQを高めようとする姿勢は、私たちの理念にもピッタリ一致しているのです。
自分で考えて、自分で動くこと。
子どもたちには、物事に立ち向かう姿勢を身に着けてもらいたいと考えています。
もちろん、自分一人では越えられない壁もあります。
そのときには、きちんと周囲に助けを求めること。
周りの協力を得るには、日頃から人との関わりを大切にすることが重要です。
約束を守ることや、人の話を素直に聞くこと。
幼児期に身に着けたこれらのチカラは、就学後はもちろん、社会に出てからも子どもたちの役に立つと信じています。

くじらグループ クレド

遊びのなかで、つちかわれるもの

遊びを通して子どもたちにはぐくまれるものには、体力や運動能力などの「身体性美しいものや生命の不思議に感動するなどの「感性砂場での造形遊びや遊び方の工夫などによる「創造性同年齢や異年齢の子ども同士で育まれる「社会性」などがあります。そして、なによりも新しいことに自らが挑んでいく「挑戦性がはぐくまれます。
運動能力の中でも「巧緻性(巧みさ)」は、起伏のある環境で育まれ、水平、平らなところばかりで生活しているとバランス感覚などが育ちにくいと言われます。
神経系の発達については、8歳から10歳くらいまでが重要だと言われていますが、転んだときに手をつくことができるなど、子どもの体の巧みさ、瞬発力やバランス感覚を様々なかたちで獲得していかなければなりません。
特定の目標を達成することが遊びの目的ではなく、遊びの中で一番価値があるのは「名前のない遊び」と私たちは考えます。
ぐちゃぐちゃ・ぬるぬる・べたべた・ざらざら・つるつる…。
親が忌み嫌うような遊びが子どもには楽しい遊びであり、こういったものを大いに取り上げたいのです。
指導者が特定の遊びを伝えていくことよりも、子ども自身が遊んでいくこと。
そして、その中で発見すること、体験することが素晴らしいことなのです。
そのためには保育教諭に求められるのは、遊びをより発展させるための働きかけ。
あくまで、遊びの主役は子どもたちなのです。

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